弥生の世の言の葉を用ひて書かるる、いとをかしき物語。
かかる書物をすがらに読ままほしかりき。真に大儀であった。
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時砂の王 (ハヤカワ文庫 JA オ 6-7) 文庫 – 2007/10/25
小川 一水
(著)
- 本の長さ276ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2007/10/25
- ISBN-104150309043
- ISBN-13978-4150309046
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2007/10/25)
- 発売日 : 2007/10/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 276ページ
- ISBN-10 : 4150309043
- ISBN-13 : 978-4150309046
- Amazon 売れ筋ランキング: - 234,779位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1975年岐阜県生まれ。1996年、『まずは一報ポプラパレスより』で長篇デビュー(河出智紀名義)。
2003年発表の月面開発SF『第六大陸』が第35回星雲賞日本長編部門を受賞して以降、骨太な本格SFの書き手として活躍を続けている。また、2005年の短篇集『老ヴォールの惑星』で「ベストSF2005」国内篇第1位を獲得、収録作の「漂った男」で第37回星雲賞日本短編部門を受賞した。
他の作品に『復活の地』『天涯の砦』『時砂の王』『フリーランチの時代』(以上、ハヤカワ文庫JA)、『導きの星』など。
ホームページは、小川遊水池 http://homepage1.nifty.com/issui
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年12月28日に日本でレビュー済み
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時空を超える愛を主題としたロマンSFの意欲作です。謎の多い邪馬台国を舞台にし、日本史の実在した人物の中でも最も神秘的な存在と言える卑弥呼が登場するという設定だけでワクワクします。卑弥呼の威厳や神秘性を壊すことなく、生身の一人の女性としての卑弥呼を上手く描いており、日本という国の礎をつくった祖先に対する畏敬の念と、自分たちがその子孫であるという誇りを持たせてくれます。
本作は卑弥呼が統治していた邪馬台国の時代から数千年先の未来までを横断する壮大なSFです。タイムトラベルものSF小説では、介入された過去と未来の関係性をどう整合性をもって説明するかがポイントとなります。大体のパターンとしては、「時間の流れは複数あり、未来が過去に介入することで新しい未来が生まれる」というパラレルワールド、もしくは「時間の流れは唯一で、未来からの過去への介入もそこから先の未来に織り込まれている」というシングルワールドどちらかです。本作はそうした既存のタイムトラベル理論にツイストを加えた理論を提示しており、著者の意欲を感じます。
本作は卑弥呼が統治していた邪馬台国の時代から数千年先の未来までを横断する壮大なSFです。タイムトラベルものSF小説では、介入された過去と未来の関係性をどう整合性をもって説明するかがポイントとなります。大体のパターンとしては、「時間の流れは複数あり、未来が過去に介入することで新しい未来が生まれる」というパラレルワールド、もしくは「時間の流れは唯一で、未来からの過去への介入もそこから先の未来に織り込まれている」というシングルワールドどちらかです。本作はそうした既存のタイムトラベル理論にツイストを加えた理論を提示しており、著者の意欲を感じます。
2021年10月20日に日本でレビュー済み
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面白くて読みやすい古くないタイムスリップ系日本産SFを教えてと言われたらまず浮かぶ。
遠未来から日本的な世界に舞台が移っていくので感情移入もしやすい。
文体はライトで内容は少しハード。映画のタイムスリップ系SFに飽きたら丁度いいはず。
これが楽しめたら大長編「天冥の標」シリーズ全10巻(分冊も結構あるのでそれ以上)へGOだ。
刊行開始時点で全10巻と宣言され、いきなり上下巻だが、下の終盤で物語宇宙が開闢する。
遠未来から日本的な世界に舞台が移っていくので感情移入もしやすい。
文体はライトで内容は少しハード。映画のタイムスリップ系SFに飽きたら丁度いいはず。
これが楽しめたら大長編「天冥の標」シリーズ全10巻(分冊も結構あるのでそれ以上)へGOだ。
刊行開始時点で全10巻と宣言され、いきなり上下巻だが、下の終盤で物語宇宙が開闢する。
2018年6月2日に日本でレビュー済み
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文章と構成、下調べのレベルの高さと設定のラノベ感(ポピュラーっぽさ)は評価できる。星五にもできるほど良い。だが文量と展開の満足感は乏しい。あと300ページあれば星四、オチにもっと意外性と美しさ、描写とシーンにスケール感があれば星五だった。sfの大作と比較すると小粒感が拭えない。著名なsf作品を読んだことがないsf入門者、あるいは殆ど本を読んだことのない人には良いかもしれない。
2019年6月21日に日本でレビュー済み
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「タイムパラドックスやパラレルワールド(並行世界)ってどういうこと?」
って人はこれを読め!
時空をまたにかけ、人類を生き永らえさせる為の熾烈な戦いが展開します。
個人的には、しゃべる武器が相棒(?)ってのが中々面白いと思いました。
いい意味で難解なこともなく、ストーリー展開も小気味良くて読み易いです。
これからSFに触れるような10代にも、お勧めしたい作品です。
って人はこれを読め!
時空をまたにかけ、人類を生き永らえさせる為の熾烈な戦いが展開します。
個人的には、しゃべる武器が相棒(?)ってのが中々面白いと思いました。
いい意味で難解なこともなく、ストーリー展開も小気味良くて読み易いです。
これからSFに触れるような10代にも、お勧めしたい作品です。
2019年10月12日に日本でレビュー済み
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まず最初に書くこととして買って良かったと思った作品でした
引き込まれて一気に読み終わってしまいました
感想としてはもっと長く書ける作品を一冊に詰め込んだなという印象
他の時代とか10万年間の話とか時間軍と敵の話とか邪馬台国のその後とか、色々話の種は残っていると思うので読みたかったなぁと思ったりもする
まあそこは良いとして、最後の負け負け負けでもうどうしようもないというところまで来てあっさり終わってしまった所が少し残念
まあ予想できた決着のつけ方だしタイミングも1番いいところかなとは思うけど、その終わり方を前提として挽回不可能と思えるまで追い詰めるのはちょっとずるいかなぁという気もする
ここまで書いたけど1番の感想は最初書いた通りです
引き込まれて一気に読み終わってしまいました
感想としてはもっと長く書ける作品を一冊に詰め込んだなという印象
他の時代とか10万年間の話とか時間軍と敵の話とか邪馬台国のその後とか、色々話の種は残っていると思うので読みたかったなぁと思ったりもする
まあそこは良いとして、最後の負け負け負けでもうどうしようもないというところまで来てあっさり終わってしまった所が少し残念
まあ予想できた決着のつけ方だしタイミングも1番いいところかなとは思うけど、その終わり方を前提として挽回不可能と思えるまで追い詰めるのはちょっとずるいかなぁという気もする
ここまで書いたけど1番の感想は最初書いた通りです
2017年10月9日に日本でレビュー済み
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壮大なスケールのタイムトラベルもので一気に読めた。
この作者の著作を何冊か買って読んだがこの作品が一番面白かった。
卑弥呼が背負う重責と女性として普通に持ち併せている人間臭さが、
オーヴィルの背負う重責と知生体ながらも持ち併せている感情と呼べるものと相まってなんとも切ない。
表紙のイラストはイメージに近いものだろうとは思うが、ラノベ臭くて作品が勿体ないと感じる。
この作者の著作を何冊か買って読んだがこの作品が一番面白かった。
卑弥呼が背負う重責と女性として普通に持ち併せている人間臭さが、
オーヴィルの背負う重責と知生体ながらも持ち併せている感情と呼べるものと相まってなんとも切ない。
表紙のイラストはイメージに近いものだろうとは思うが、ラノベ臭くて作品が勿体ないと感じる。
2014年7月29日に日本でレビュー済み
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少年の頃、SF小説と言えば、タイムトラベルがテーマの作品を、随分と楽しませてもらいました。
しかし、その後、アインシュタインの特殊相対性理論に、「タイムトラベルは未来へ向けては可能だが、過去に向けては不可能」と説明されていることを知るにつけ、過去へのタイムトラベルものが、何だか現実離れしすぎている感じを受け、次第に、時間SFから遠ざかっていきました。
ところが、最近、思考が柔軟になってきたのか、「もともとSFは、フィクションなのだから、タイムトラベルが現実離れしていても構わないではないか」というように考えが変わってきました。
そこで、まず手に取ったSFが、先日レビューを投稿した、「夏への扉」(ロバート・A・ハインライン著)。
ただ、こちらは、執筆が1950年代と、どうも古き良きSFな感じで、今一つ、ストーリーにのめり込めず…。
それなら、もっと新しい作品を──と、探し当てたのが、本作品でした。
物語はというと──26世紀に、ETの侵略により、地球が壊滅、太陽系の他の天体で生き延びていた人類。
「時間遡行」を使ってETが人類の完全滅亡を図っていることを察知し、人工生命体を派遣して、ETに先回りした「時間遡行」による戦略を開始する、というもの。
つまり、ETを凌駕できるまで、時間を遡っていくのですが、この戦略の重要分岐点となるのが、3世紀の邪馬台国の時代。
物語は、女王、卑弥呼と、未来から派遣された人工生命体のオーヴィルの共同戦線の様子を、それまでのオーヴィルの時間遡行の旅を間に挟みながら描いていきます。
私は、時間SFがこれほど面白いものとは、思っていませんでした。
テンポの良いストーリー展開に加え、卑弥呼と人工生命体の心理描写も的確で、270頁程度と、長編としては短めですが、そこにSFらしいアイテムがぎっしり詰まっているという感じです。
「読み終わるのがもったいない」──とは、このことで、若き才能が、自分の知らぬ間に次々と傑作を生み出しているのだな、と実感させられました。
しかし、その後、アインシュタインの特殊相対性理論に、「タイムトラベルは未来へ向けては可能だが、過去に向けては不可能」と説明されていることを知るにつけ、過去へのタイムトラベルものが、何だか現実離れしすぎている感じを受け、次第に、時間SFから遠ざかっていきました。
ところが、最近、思考が柔軟になってきたのか、「もともとSFは、フィクションなのだから、タイムトラベルが現実離れしていても構わないではないか」というように考えが変わってきました。
そこで、まず手に取ったSFが、先日レビューを投稿した、「夏への扉」(ロバート・A・ハインライン著)。
ただ、こちらは、執筆が1950年代と、どうも古き良きSFな感じで、今一つ、ストーリーにのめり込めず…。
それなら、もっと新しい作品を──と、探し当てたのが、本作品でした。
物語はというと──26世紀に、ETの侵略により、地球が壊滅、太陽系の他の天体で生き延びていた人類。
「時間遡行」を使ってETが人類の完全滅亡を図っていることを察知し、人工生命体を派遣して、ETに先回りした「時間遡行」による戦略を開始する、というもの。
つまり、ETを凌駕できるまで、時間を遡っていくのですが、この戦略の重要分岐点となるのが、3世紀の邪馬台国の時代。
物語は、女王、卑弥呼と、未来から派遣された人工生命体のオーヴィルの共同戦線の様子を、それまでのオーヴィルの時間遡行の旅を間に挟みながら描いていきます。
私は、時間SFがこれほど面白いものとは、思っていませんでした。
テンポの良いストーリー展開に加え、卑弥呼と人工生命体の心理描写も的確で、270頁程度と、長編としては短めですが、そこにSFらしいアイテムがぎっしり詰まっているという感じです。
「読み終わるのがもったいない」──とは、このことで、若き才能が、自分の知らぬ間に次々と傑作を生み出しているのだな、と実感させられました。